ニュアンス

サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」という小説がベストセラーになり、今でも大勢の人に読まれています。その小説が数年前に、村上春樹の翻訳で「The Catcher in the Rye」として新しく出版された時、その2冊の小説を読み比べてみて、その違いに驚きました。あらすじだけ見るとそれほど大きな違いはありませんが、主人公の性格や、物語のスピードや雰囲気、読み終えた後の印象は2冊の小説は全く別の小説でした。

どちらの翻訳が正しくて、どちらが間違っているというのは
ないと思います。それぞれが原作を読み、受け取り方が違うし、
また、日本語でも同じ言葉でも意味は1つではない場合もあるので、まして、外国語で、意味がいくつもあり、生活スタイルや
文化、考え方が違うので、ニュアンスまでを作者の思惑通り
伝えるのは難しい。

もちろん、医学書や機械の説明書などは正確に翻訳されないと
困るものもありますが、訳す対象によっても正確さは異なってくるので、ますます難しいことだと思いました。

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